自由律俳句集の周辺(自由律俳句)

暖房点ければくちびる割れて

 

喉が腫れているそれでも喫った煙草

 

暇に煙草が効くと勘違いしていた冬

 

資格の勉強もしなきゃ本棚唯一電験三種テキスト

 

句を書けばいいというでなしメリハリか

 

「禅」は「禅」で疎かにしている坐る事

 

一年先を思わずそれにしてもラット・レースは嫌だ

 

冬に耳鼻喉頭科で煙草はやめろと言われていた

 

妻に機嫌をうかがう「わたし暇だから」

 

ロキソプロフェン一錠に助けられた日もあったありがたし

 

お酒断ちつづく日のついに煙草もやめようとしている

 

禁煙啓発動画がめちゃくちゃ怖い

 

正月旅行では煙草一本で済んで

 

ついに煙草消す春の夜更け

 

蚊を殺めた手で仏を拝む

 

珍しく五時に起きたと冬の日記に

 

妻は眠ってる一人玉子かけご飯頂く

 

夢に観た音楽教師が忌野清志郎さん

 

ギターに触れない日々のつづく

 

照明、体重計捨てて年末

 

妻をおもいっきり甘やかす日々

 

どこか能登を思いつつ句を書くよりなし

 

句は芸術か心身脱落か

 

こころうたうを世に出さずにはいられないわたし

 

父が古稀である本年のしずかに過ごすこと

 

わたしはわたしのできる事からしていこう

 

被災もわかりつつわたしはわたしのうたを

 

姉が又学業すると尊敬する春

 

わたしが文系であると悟った日はいつだったか

 

病でふるさとへ帰ってきた大変だった

 

いろいろ仕事して今ぐじぐじしている

 

元気はどこにある、とりあえず歩く

 

最近肥えてきた事の陽の下を歩む

 

わがやはひたすら貯蓄のわたしは浪費であった

 

すべて独学にしてたまに山頭火に倣う自由律俳句

 

気概の足らなさ今年は楽しくしようと

 

山頭火全句集読み直す春の寒さでも

 

熱くなった胸抱えて大事に氷水飲む

 

わたしの俳句は気持ちでどかと積雪のごと

 

帰ると妻が小説書いている

 

なんべんもコンビニに行っている日の日記読んでいる

 

悟りは掃除によってもたらされると信じる凡夫です

 

お義母さんがお菓子置いていって下さってふたり頂く

 

二度寝している妻が羨ましい

 

若々しくなった母の理由はなんだろう

 

頑張るという言葉を基準にこころを測る

 

どうにしろ山頭火は凄い山のあたまの火だぜ

 

妻へわかめのおにぎり買ってきた

 

禁煙できた日のそこそこある、そこそこしかない

 

ニコチンガム噛むしっかり文章書けている

 

依存をT.S君のせいにして十年になるか

 

人の道、の言葉が重い、歩いてゆく

 

眠れない日のしりとりしたいに妻は眠った

 

妻のよく家事してくれることありがたし

 

雪ふる被災地とおく陽が射す

 

シャワー浴びてこころふわふわして

 

ブックオフまで寒い道行く

 

子規の本二冊買い是が年玉

 

肉蕎麦食べた今年は何を頑張るか

 

わたしが温めた風呂場へ妻が入ってゆく

 

帰宅して妻と分けあう肉まん

 

人は人、わたしはわたしの俳句を

 

十一時に起きて昼食豚メンだった

 

鼻水よく出る詩文を書く

 

物減らす事又ミニマリストの本読む

 

瞑想する事仏を思い描くとよいらしい

 

一日十句書く二十句書く、三昧である

 

皿洗いとクイックルワイパーがわたしの仕事

 

淫夢みた朝の愕然としたここち

 

妻の実家でお線香あげた

 

反省と懺悔の日々を南無阿弥陀仏南無阿弥陀仏