高校を卒業して、東京の音響の専門学校に入った。
専門学校の入試は自己PR。
私はザ・ビートルズについて熱く語ったら合格した。
高校の三年生最後の試験は、病が進行していた為か
殆ど白紙回答であった。
しかし当時「統合失調症」なんて病気は知らず
じぶんがそれを患っているなんてわからなかったので
「馬鹿をやってしまった」で済ませてしまった。
それでも高校を卒業できた。
先生は何も言わなかった。
東京時代。
寮生活をしていて、悪癖、タバコはそこで覚えてしまった。
まあ、でも、そこで手を出さなくてもいつか手を出していたと思う。
なぜかというと、タバコを喫うと、病気で悪くなった頭の
どこか悪い感じ、がマシになったように感じられたからだ。
ずっと、変な感じに襲われていた。
それがタバコで治った側面があるけれど
だからといって、私はタバコを薦めないし
どこか、タバコが撲滅したらいいと思っている。
(昨日、禁煙補助薬をネットで購入した)
*
好きな、音楽に打ち込めて、東京時代は幸福であった。
のちにメジャー・デビューする友人とバンドを組む事もできた。
このときは歌詞を書くくらいで、文芸活動をするのは
帰郷してからだ。しかし、文芸にまつわる色々な文化を味わう事もできた。
私は音楽のリハーサルスタジオへ就職した。
しかし病気のせいか、喋れなくなるし、記入ミスを繰り返すしで
余りいい思い出じゃない。
そしてやめた。
その時点で統合失調症は決定的に牙を剥き
私は妄想、幻覚に襲われるようになる。
発症。
東京から新幹線で故郷へ帰るとき
私は「日本の実験人間一号」だと妄想していた。
重症だった。
新幹線の中、幻視も見た。
「神様」の幻視だった。