淡如水(自由律俳句)

春や昔この地に上田五千石

 

雲多し一人で道を択んでゆく

 

急に妻が声上げてくる何事ぞ

 

落ち着いてコーヒーという客観かな

 

ああと思えば咲いているなり河津桜

 

納豆を食べた妻満腹らしい春の昼

 

書斎片づけ落ち着きたいぞ曇り空

 

何事もお金大事と反芻する

 

青い山ずっと向こうに青い山

 

ぼうとして句を書きつける、淡い水の如く