哀しみに理由もなくて冬の午後

暖かい部屋にしてやっと落ち着く

 

妻は眠っておるわたしも疲れておる

 

煙草断とう今年こそはと冬の陽のした

 

ひとりさみしい冬を生きてく

 

ひとりになればポトリポトリと涙かな

 

依存症のこの身責めたてる世界

 

煙草を断つ戦いがはじまりました

 

ピーピーと小鳥の声や橙

 

病人として気のふれていた去年かな

 

哀しみに理由もなくておらが春