曇り日の十句(自由律俳句)

曇り日の寒い春である

 

眠り過ぎた日の頭重たくある

 

細胞に訴えては一人の昼かな

 

妻は横になりかまってくれと、かまってやる

 

あれやこれや頭に浮かび楽になれない

 

妻へ録音機来る、大切に使いなさいな

 

曇り日テクテク歩く郊外の道

 

コーヒーを飲むのも苦か、苦か

 

頭がおかしくなって業が暴れていると

 

この日一人の午後は稲垣足穂読もうと