自由律俳句(種田山頭火オマージュ)

うたがいの雲ながれ南無阿弥陀仏

 

松風に掃除する日の暮れて

 

ひさしぶりに拭く板の間の光るまで

 

分け入っても分け入っても何も無い自分

 

しとどに濡れて黙っている原付バイク

 

炎天もいただいて歩いてゆく

 

鴉今飛びます、わたしもひとりぼっち

 

今年も雪は富士山にみとめて

 

書きつめる歩きつめる

 

踏み分けて遠山に今きておる