年の暮れ

指を折り川柳を成すわが妻よ

 

ぼうっとしてそれで幸福とする

 

買い込んで帰ってふたり

 

風呂に入って読む、ひろさちや「釈迦物語」

 

癒えない病のじぶんしっかり持つ

 

午後五時妻がもう夕飯を作るという

 

とおく冬の空の山をみている

 

いいこともよくないことも歳の暮れ

 

夕飯は親子丼にして年の暮れ

 

服薬ミスったかもと思いつつ薬の数を数えない