冬の雨の日の夜

しとどに濡れて赤信号に止まっていた

 

妻が咳き込み心配だけれど声をかけない

 

捨てきれない夢の重さに日記書く

 

歌が好きな妻は朝から晩まで歌う

 

物を捨てきる、こころは捨てない

 

八時となり眠り薬とろうとする

 

しんしんと冬の雨の日の夜

 

うたごころなくて心もとない句作である

 

ショートホープ喫いたくて階段を上がる

 

日記書き終えてこの日を終えようとする